塗装する場所や建物の仕様ごとの遮熱効果の違いを解説
投稿日:2023年5月10日 更新日:2023年5月10日
目次
本日は前回に引き続き遮熱塗料について解説させていただきます!
遮熱塗料の効果は屋根や外壁、部材の素材、断熱性能、窓の大きさなど様々な要素で変わってきます。
遮熱塗料は実際に施工してみないと効果を感じられないことが、採用するか迷ってしまうところです。
それではどんな建物なら遮熱効果があるのか、気になりますよね。
本日は建物の仕様や部材でどれくらい遮熱効果が違うのかをお伝えしていきます。
前回は遮熱塗料の効果や塗料の選び方などをお伝えさせていただきました。
まだ見ていない方は、ぜひこちらの「遮熱塗料はどんな効果がある?効果がないと言われてしまう理由と失敗しない遮熱塗料の選び方」もご覧ください。
【屋根と外壁に遮熱塗装した時の効果】
屋根を遮熱塗装した場合と外壁に遮熱塗装した場合では、効果が違い、施工条件によってはよく検討して採用する必要があります。
ここでは屋根と外壁の遮熱効果をお伝えします。
【屋根に遮熱塗装した時の効果】
太陽光は赤外線、紫外線、可視光線の3つに分かれます。
このうち熱の元となるのが赤外線です。
遮熱塗装は太陽光に含まれる近赤外線を効率よく反射して、太陽光に当たる面の温度上昇を抑えます。
屋根は直接太陽光が当たる場所ですので、遮熱塗装することで屋根面の温度は上がりにくくなり、室内への熱の伝わりも少なくなります。
夏の時期の日射は水辺に最も多く受けます。
そのため、水平に近い屋根ほど遮熱効果を高く得られるでしょう。
【外壁に遮熱塗装した時の効果】
遮熱塗装の効果は屋根と同じですが、外壁の場合は太陽光の当たり方が屋根と異なります。
外壁は屋根ほど日射量を受けるわけではありません。
また、東西南北で日射量の受ける量が異なり、夏の季節では北面と南面はほとんど日射を受けません。
外壁で日射を受けるのは東面と西面でして、最も日射量の多い水平面の1/3程度あります。
そのため、西日が当たって暑いとの事例が多い西壁は遮熱塗装の効果を得られることが多いでしょう。
ただし、冬の季節は外壁に当たる日射を利用して部屋を暖めています。
遮熱塗装すると日射を反射してしまうため、部屋が暖まりにくい状態になってしまいます。
建物によって日の当たり方は違いますので、外壁に遮熱塗装をする場合は、建物の配置や効果を慎重に検討する必要があります。
遮熱塗料はこちらの「遮熱塗料 サーモアイ」をご覧ください。
【建物構造による遮熱効果の違い】
遮熱塗装の効果は建物の構造や部材などの違いが大きく影響します。
例えば断熱性の高い建物(天井断熱や屋根断熱を装備した建物)は遮熱塗装をしても、元々熱が伝わりにくい構造のため、遮熱効果は感じられにくいでしょう。
また、屋根材がスレートか金属屋根かも熱の伝わり方が違い、熱伝導の高い部材ほど遮熱効果が高いです。
それでは部材別に遮熱効果の違いを見ていきましょう。
【屋根の素材】
鋼板>スレート・スレート瓦>コンクリート>ALC ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
屋根は鋼板が最も熱が伝わりやすい部材、熱抵抗が小さいのはALCです。
現在多く普及しているガルバリウム鋼板は、上記の表どおりで見ると熱が伝わりやすい部材となりますが、流通している建材の多くは断熱材付きのもので熱対策がされています。
金属製の外装材を選ぶ場合は、メーカーカタログに記載する断熱性を確認して検討することをおすすめします。
【断熱材】
断熱材なしの建物>断熱材ありの建物 ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
「断熱なしの建物」と「断熱材ありの建物」では、「断熱材なしの建物」の方が遮熱効果が高いです。
ただし、断熱材が設けられていても、水が内部に侵入して断熱材を濡らしていると性能が激減してしまいます。
断熱材が入っていても効果を感じられず、部屋が暑いと感じられる場合は、一度建物の状態をチェックしてもらうことと、遮熱塗装の採用をご検討してみてくだい。
【天井高さ】
天井が低い>天井が高い ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
天井の高さでも遮熱効果の大小が影響します。
天井高さは、低いほうが遮熱効果が高く、天井が高いと遮熱効果が小さいです。
基本的に天井が高いと空気量が多くなり、室温の上昇が緩やかになります。
【窓の大きさ】
窓が小さい>窓が大きい ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
窓は熱の流入が最も多いです。
夏の時期は窓から入る熱は建物全体の71%。
冬の時期は部屋を暖めることが重視されるため、熱が逃げていかないことが大事なのですが、窓は建物全体の48%の熱が外に逃げてしまいます。
室内環境を考える上では窓の性能や大きさもよく検討していく必要があります。
窓は小さいほど熱の流入が小さくなります。
したがって遮熱効果が高いのも窓が小さい建物でして、窓が大きいほど遮熱効果は小さくなります。
【内部発熱】
内部発熱が小さい>内部発熱が多い ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
内部発熱は「装置・機械からの発熱」「証明からの発熱」「人体からの発熱」の3点が挙げられます。
屋根や外壁からの影響が少ない場合は、内部発熱が影響しているかもしれません。
【換気量】
換気量が少ない>換気量が多い ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
換気量の多さでも遮熱効果は影響します。
換気量が多いということは、外気の取り入れが多いということでして、建物内部の室温は外気温と同じくらいに維持され、暑くなりにくい状態です。
現在の戸建住宅は24時間換気が義務付けされていますので、一定の換気量は確保されています。
反対に昔の戸建住宅は自然換気が一般的でしたので、換気量が少ない可能性があり、このような建物は遮熱効果が高いと言えます。
【周辺建物の影】
日陰にならない>日陰になる ※遮熱効果大>遮熱効果小 |
「隣接する建物で日が当たらない」「樹木が日差しを遮っている」という問題はありますが、日陰ができるということは、太陽光線が当たっていないということですので、遮熱効果は高くなります。
【遮熱塗料をご検討している方は必ず建物診断をしましょう!】
ここまで建物の部材別に遮熱効果をご説明してきました。
建物の仕様は一棟一棟違い、立地条件も異なります。
施工条件で遮熱効果が変わってくるため、遮熱塗料を考えている場合は、必ず業者による建物診断を実施してから採用をご検討ください。
当社は無料で建物診断を実施しております。
診断後はお客様のご要望に沿って最適な工事プランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
無料診断についてはこちらの「屋根・外壁0円診断」をご覧ください。
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